クラシックギターアンサンブル・ソロギター編曲のやり方、楽譜アレンジ・編曲のコツやらあれこれ

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クラシックギター中級者におすすめの曲

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クラシックギター中級者の方におすすめの楽曲をまとめてみました。

「そろそろ初級曲にも飽きた」、「舞台で映える楽曲にチャレンジしてみたい」といった、中級レベルの方に向いた比較的有名な楽曲となっていますので、ご参考くださいませ。

クラシックギター中級者におすすめの曲

無伴奏チェロ組曲第1番プレリュード(J・S・バッハ)

Ana Vidovic plays from the Cello Suite No. 1 Prelude in G Major BWV 1007 - BACH

※演奏:Ana Vidovic(アナ・ヴィドヴィチ)

「無伴奏チェロ組曲」は、ヨハン・ゼバスティアン・バッハによって作曲された、チェロ独奏用の組曲です。

第1番~第6番の6曲あり、本楽曲は第1番の中のプレリュード(前奏曲)という扱いになります。

この第1番プレリュードが一般的に最も知られた楽曲となっていて、TVCMで使用されたり、「チェロ組曲」と言いつつもクラシックギターでも度々演奏される作品となっています。

「ギターの父」、セゴビア編のものが比較的有名だと思います。

同じ音型で展開される美しいメロディが印象的ですが、終盤では半音で上行していくフレーズがあったりと、表情豊かで親しみやすい楽曲です。

初心者の方には少し難しいかもしれませんが、技術的な難易度はそれほど高いというわけではないため、クラシックギター中級者の方には挑戦しやすい一曲だと思います。

サンバースト(A・ヨーク)

Andrew York - Sunburst, Jubilation

※演奏:Andrew York(アンドリュー・ヨーク)

「サンバースト」
は現代の名ギタリスト兼作曲家、アンドリュー・ヨーク(Andrew York)の代表曲です。

クラシックギター初心者の方も、知っている方が多い楽曲だと思います。

随分昔ですが、トヨタの車のCMで村治佳織さんが演奏されていたので、それで知った方も多いかもしれません。

ヨーク本人はもちろんですが、木村大氏、ジョンウィリアムスなど国内外で多くのプロが演奏しており、それぞれ魅力があるかっこいい演奏になっています。

曲全体を通して爽やかさと明るさがあり、中盤の低音パッセージの箇所は、初見では「どうやって弾いてるんだ?」と思うくらいかっこいいです。

一見難しそうですが、1・6弦を1音下げのD(レ)の変則チューニングにすることで、見た目よりは演奏しやすくなっています。

開放弦を組み合わせたときの響きが独特の爽やかさを持ったものになり、ヨーク楽曲では「ムーンタン」でも用いられています。

例の低音パッセージも、変則チューニングと開放弦を交えたハンマリング・プリングを組み合わせることで、聴いた雰囲気よりは弾きやすくなっています。(それでもまあ難しいですが。。)

本当に色んな方が演奏していますが、やはりヨーク本人の演奏が一番かな、と思います。低音パッセージ部分のアクセントの付け方などは、ヨーク本人にしか出せないニュアンスのように感じます。

動画はイントロがついてる版ですが、いわゆる「サンバースト」は2:11~です。

アルハンブラの思い出(F・タレガ)

David Russell plays Recuerdos de la Alhambra by Francisco Tárrega

※演奏:David Russell(デイヴィッド・ラッセル)

「アルハンブラの思い出」は、「ラグリマ」などで知られるタレガの代表曲で、クラシックギター曲の中でも1・2を争う有名な曲です。

難曲としても知られていて、「いつかこの曲を弾きたい」とクラシックギターを手に取る方も少なくないです。

親指で低音を弾きつつ、他の指で1つの音(弦)を連続して弾く「トレモロ奏法」が終始用いられている点が難しく、その上で左手の運指も簡単ではないため、右手左手のコントロールを高いレベルで両立させることが必要になります。

半面、その美しさはやはりクラシックギター楽曲でも屈指のものであり、トレモロの練習としてもこの曲が最適という側面もあります。※他のトレモロ曲、「最後のトレモロ」や「森に夢見る」はもっと難しい。。

レパートリーとして生涯弾ける楽曲でもあるため、クラシックギター中級者の方がチャレンジする楽曲としては非常におすすめです。

本楽曲単独でまとめた記事もありますので、「アルハンブラの思い出」についてもう少し知りたい方はぜひご覧ください。
「アルハンブラの思い出」の難易度・演奏者・練習方法まとめ

蜜蜂(A・バリオス)

猪居 亜美 Ami Inoi - Agustin Barrios Mangore「Las Abejas」

※演奏:猪井亜美

「蜜蜂」は、「大聖堂」などでも知られるバリオスの楽曲で、そのスピード感が非常に魅力的な楽曲です。

他の楽曲と比較すると、それほど知名度はないかもしれませんが、昨今演奏されることが増えてきたようにも思います。

ギターの名手でもあったというバリオスの作品らしく、ハンマリング・プリングを活用することで「見た目よりは弾きやすい」という仕上がりになっている点も、ギター中級者の方におすすめできるポイントです。

速めの単音弾き・アルペジオの練習になる点も良いです。

また、2分程度というコンパクトな楽曲でもあるため挑戦しやすく、レパートリーの一つとして活躍してくれる楽曲です。

「はちすずめ」の爆速演奏で有名な猪井亜美さんが弾いているのを見つけたので参考演奏リンクを貼りましたが、こんなに速く弾かなくても十分かっこいい曲なので安心していただきたいです笑

ワルツ第4番(A・バリオス)

Vals Op.8, No.4 (Agustín Barrios) - Alexandra Whittingham

※演奏:Alexandra Whittingham(アレクサンドラ・ウィッティンガム)

「ワルツ第4番」は、前述のバリオスによる楽曲です。

同作曲家による「ワルツ第3番」も有名ですが、こちらの方は非常に明るく軽快なフレーズが印象的で、コンサート等で耳にする機会もあります。

主題となるフレーズはアルペジオ調~高音の高速フレーズ、中盤では親指による低音メロディと複雑なアルペジオ、エンディングでは和音中心の軽快なワルツ調のフレーズと表情豊かな構成が魅力で、色々なテクニックを身に付けることが可能な点が、中級者の方におすすめできるポイントです。

他の曲と比較しても難易度は高めな楽曲ですが、中級~上級のレベルに位置する楽曲の中でも非常に魅力がありますので、ぜひチャレンジしていただきたい名曲です。

カヴァティーナ(S・マイヤーズ)

Ana Vidovic plays Cavatina by Stanley Myers on a Jim Redgate guitar

※演奏:Ana Vidovic(アナ・ヴィドヴィチ)

「カヴァティーナ」は1978年のアメリカ映画「ディア・ハンター」(The Deer Hunter)のテーマ曲です。

イギリス出身の作曲家スタンリー・マイヤーズ(Stanley Myers)によるもので、「キングオブギター」で知られるジョン・ウィリアムズによって演奏されました。

ベトナム戦争を扱ったという同作からは想像できないほどに美しい旋律と、美しいながらもどこか寂しさを感じさせるコード進行がとても印象的な、ギターの魅力が存分に発揮された名曲です。

ちなみに、この曲は曲中でセーハが必要な場面が非常に多く、メロディがゆったりしているが故に休憩できるポイントも少なく、1曲通して弾くと左手がめちゃくちゃ疲れる鬼畜曲でもあります。聴いてるときと弾くときで印象が本当に変わります。

半面、メロディと伴奏のメリハリや、音を美しく響かせるための運指、単調にならないように聴かせる表現力など、中級者の方がステップアップするために欠かせない技術を学べる良曲でもあります。

個人的には5本の指に入るほど好きなギター曲なのですが、腱鞘炎になるからもう弾けないなあ。。。

【楽譜】カヴァティーナ

ショーロス第1番(H・ヴィラ=ロボス)

Choros No. 1 • Villa-Lobos • Julian Bream

※演奏:Julian Bream(ジュリアン・ブリーム)

「ショーロス第1番」はブラジル出身の作曲家、エイトル・ヴィラ=ロボス(Heitor Villa-Lobos)の作曲です。

ヴィラ=ロボスは独学で作曲を勉強し、ブラジルの音楽を取り込んだ作風で知られています。

その多作ぶりも有名で、生涯で1,000曲近くに及ぶ作品を遺しています。(紛失楽譜もあるため、実際にはもっと多いそうな)

「ショーロス第1番」は子気味良いリズムで繰り返される短調のフレーズから始まり、中盤では長調に転調し、ゆったりとした美しいメロディが展開されます。

いわゆるテンションコード的なかっこいい和音も多用される、終始飽きずに聴いていられる名曲です。

難易度的には、一部テンション故の難しい押さえ方やストレッチを要する箇所もありますが、総じて中級者の方であれば「頑張れば弾ける」レベルになっていて、リズミカルな演奏・表現力を鍛えることができる点がおすすめです。

繰り返し用いられるフレーズがとても印象的で、経験上「初めてクラシックギター曲を聴く方」にも割と受けの良い楽曲ですので、その点でもおすすめです。

ちなみにヴィラ=ロボスは第14番までのショーロスを遺しており、楽曲ごとに楽器編成が異なっています。

第1番はもちろんギター独奏のために作曲されていますが、例として第2番はフルートとクラリネット、第11番などはピアノとオーケストラのために作曲されています。

独学でこれほど多くの楽器を理解し曲を遺したというのがヴィラ=ロボスの恐ろしいところです。

また、ヴィラ=ロボスはクラシックギター向けに練習曲も遺しています。

第7番などは高速フレーズがかっこよく「練習曲っぽさ」もそう強くないので、中級者の方にはこちらもおすすめです。

ブエノスアイレスの夏(A・ピアソラ)

Verano Porteño (Astor Piazzolla) - Alexandra Whittingham

※演奏:Alexandra Whittingham(アレクサンドラ・ウィッティンガム)

「ブエノスアイレスの夏」は、「リベルタンゴ」等でも有名なアストル・ピアソラによる作品で、「ブエノスアイレスの四季」のうちの1曲となっています。

ギターでは、「ブエノスアイレスの春」もよく演奏されますが、この楽曲も非常に親しまれています。

冒頭のフレーズが非常に印象的でかっこよく、私も初心者の頃からこのフレーズだけ弾き散らかしていました笑

タンゴだけあって独特のリズムが難しい箇所がありますが、総じてギター中級者の方であれば、練習すればクリアできる難易度になっているように思います。

タンゴのようなリズム・メリハリを利かせた演奏や、スタッカート調に弾く技術を鍛える練習にもなる点が、中級者の方におすすめのポイントです。

個人的にもいつか、「春」含めて「ブエノスアイレスの四季」をマスターしたいものです。

ひまわり(H・マンシーニ)

ひまわり / H.マンシーニ (クラシックギターソロ) [ Sunflower / H.Mancini (Fingerstyle solo guitar) ]

※演奏:北田奈津子

これまでの楽曲とだいぶ趣は変わりますが、この「ひまわり」もまたクラシックギターで演奏される楽曲としておすすめの一つです。

イタリア映画「ひまわり」のテーマ曲であり、「ムーンリバー」でも有名な「ヘンリー・マンシーニ」によって作曲されたこの曲は、もの悲しいメロディがとても印象的で美しい楽曲です。

「半音の動き」が随所に見られ、その点もまた何とも言えない切ないような雰囲気を感じさせ、マンシーニ作品の中でも人気の高い楽曲となっています。

ギターで演奏される機会も少なくない、といった印象だったのですが、今回調べてみて日本人の方は割と弾いているものの、「海外ではそうでもない」といった様子でした。

難易度的には、本ページで挙げている他の曲よりは簡単なので、「初心者~中級者の間」くらいの方でも弾けるのではないかと思います。

ゆったりとしつつも聴かせるところで聴かせる表現力・メロディを美しく響かせる技術を鍛える練習にもなります。

ちなみに、映画「ひまわり」は2022年現在、ロシアによる侵攻が続くウクライナで撮影されたという点から、日本でも以下のような動きがあります。

https://news.yahoo.co.jp/articles/323a4ece61e34691270fff6af16ac7ae3b119422
「ひまわり」上映広がる ウクライナで撮影の名作「反戦訴える力」

記事内では「平和を考えるきっかけになれば」と語られていますが、個人的にもそう思うばかりです。

【おわりに】クラシックギター中級者におすすめの曲

クラシックギター中級者におすすめの曲をまとめてみました。

難易度は、正直だいぶまちまちになってしまったと感じます。人によって、「これは初級でしょ」とか「上級では」など、色々と思うところもあるかもしれず、その点はすみません。

その中でも、ご自身の「弾きやすい/弾きたい」のバランスの取れた楽曲にチャレンジしていただく際の参考になれば嬉しいです。

上達の近道は、「弾きたい曲へのチャレンジ」だと感じていますので、「難しいかも」と思っても、何年かかったとしてもぜひめげずに頑張ってくださいね。

わたしもまた「カヴァティーナ」を弾けるように頑張りたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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