クラシックギターアンサンブル・ソロギター編曲のやり方、楽譜アレンジ・編曲のコツやらあれこれ

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【演奏上達の裏技】ギターアンサンブルでも有効なスコアリーディングのススメ

更新日:

突然ですが、「スコアリーディング」の経験はおありでしょうか。

「スコア(総譜)を読み込んで理解を深めろ」って話でしょ?
指揮者やらパートリーダーが言ってるけど、正直言って嫌いなんだよなぁ。。

という方も多いかもしれません。

まぁ私も積極的にやる側の人間ではないのですが、それでも
「いや、ちょっとでもやっとくといいんですよ、ほんと」
と敢えて言わせていただきます。

というのも、編曲者・演奏者ともに以下のメリットがあるからです。

〇編曲者
・自分が編曲したアンサンブル譜の解釈を、演奏者に伝えられる(練習の効率化)
・他の楽譜のスコアリーディングを行うことで、「へぇ、こんな編曲もアリなんだなぁ」と理解が深まる

〇演奏者
・自身の音の役割を自覚し、適切な表現ができる
・他のパートとの関係を理解し、同じ動きやフレーズの引き継ぎが意識できる

どうでしょう?いいことづくめだと思います。
…まぁ仰々しく書きましたが、
「ここは2ndと同じ動きだから意識するか」
とか、
「同じ音型を3rdと交互に弾いてるから、音量が凸凹にならないよう注意しよう」
とか、その程度の共通認識を得られれば十分OKです。

では、具体的な手順について書いていきます。
イメージは、「ギターアンサンブル団体において、団員一同と1時間ほどかけてみんなで読み合わせる場面」を想定してます。
※結論だけ知りたい方は「まとめ」だけ読んでいただき、興味が出たら中身をチラ見していただけますと幸いです。

役割毎に色付けする

まずは、ざっくりと役割毎に、総譜にマーカーか何かで色を付けていきます。
「『Intro』について色付け」、終わったら「『A』のフレーズについて色付け」といった流れで、各フレーズ毎にまずは色を付けていくと良いと思います。

とりあえずこんな総譜でスコアリーディングをやっていくとしましょう。
【スコアリーディング】譜例1

メロディに色を付ける

わかりやすく、曲の花形であるメロディに色を付けていきます。
この楽譜では3rdがメロディにあたるため、3rdを赤に。
【スコアリーディング】譜例2

和音に色を付ける

続いて、和音パートに色を付けます。
2ndを青で塗ります。
【スコアリーディング】譜例3

ベース音に色を付ける

ベース音についてもやっておきましょう。
4thとBassがオクターブでベース音を務めているため、それらを緑に。
【スコアリーディング】譜例4

他の役割に色を付ける

主に助奏パートやハモりのパートになると思います。
上記3つの役割以外のパートがあれば、それも色を付けておきましょう。
この楽譜では1stと5thが1つの助奏的フレーズを交互に弾いているので、それらを黄色に。
【スコアリーディング】譜例5

完成

ひとしきり色付けが終われば完成です。(上のものと同じ画像ですが)
【スコアリーディング】譜例5

一曲まるっと色付けが終わったら、細かい部分について見ていきます。

演奏上の注意点について確認する

「色付け終わったし、今日はもう飲んで帰るか。」
ってわけにはいきません。
(いや、実際には役割分かるだけでもけっこう有意義なんですが)

せっかく色を付けたので、演奏に活かすための読み合わせを行っていきます。

メロディパートの確認

「『Intro』は1stがメロディ、『A』は2ndになるんだな。」
といったように、各フレーズにおいてどこのパートがメロディを担当するかを確認します。
アンサンブル練習の中で何となく理解はしているかと思いますが、敢えてちゃんと一同で共通認識を持っておくことで、よりメロディに花を持たせた演奏を行うことが可能になるかと思います。
上記の譜例で言えば、「3rdを目立たせるよう意識」ですね。
【スコアリーディング】譜例6

…と、稀にですが、
「ハモりのパートのあいつ、いつもうるせえな」
と思っていて、スコアリーディングをやったら
「え、自分がメロディじゃなかったんですか!?」
みたいに誤解していることがあったりします。

「は?原曲聴けや、〇すぞ。。。」
って思いますが、まあ編曲者と演奏者の意識は思っている以上に離れていて、スコアリーディングはその差を埋めるのに非常に有効、ということかと思います。
特に、3度上のハモりなどは音量を意識しないとハモりの方が悪目立ちしますので、「敢えてのメロディ確認」は特に重要だったりします。

フレーズ引き継ぎの確認

メロディ、和音、ベース音やその他諸々の役割は、曲中を通してパート間で交代になるかと思います。
フレーズの受け渡しについて、
「あ、ここで和音を2ndから引き継ぐのね」
とか、
「ここでメロディを流れるように3rdに渡さねば」
といった具合に、パート双方で意識できると良いです。
音量などのニュアンスを、双方ですり合わせられるようにしましょう。
上記譜例で言えば、同じフレーズを1小節ごとに交互に弾いている、1stと5thはお互いに歩み寄る、というイメージになります。
【スコアリーディング】譜例7

同じ動きをするパートの確認

同じリズムで演奏しているパートがどこになるのか確認します。
譜例で言えば、ベース音をオクターブで担当している4thとBassがお互いを意識できればよい、ということになります。
【スコアリーディング】譜例8

ギター経験者や、他の楽器経験があったりと耳の良い方はアンサンブル練習の中で十分理解できるかもしれませんが、ギターアンサンブル経験の浅い方は自分の演奏で手一杯で、演奏の中では気づきにくいかと思います。

スコアリーディングの機に、
「ここは1stと同じ動きをしているから意識しよう」
とか、
「全く同じ動きだけど、音量的には自分たちが抑えめにしないとな」
といったことを意識しておくと良いです。

リズムの難しい箇所の確認

アウフタクト(弱起)や他のパートからの引き継ぎなどで、入りの難しいフレーズがある場合、他のパートの音を基準とすることで、解決できることもあります。
「どのパートの音をよく聴くか」
を、演奏者間で意識合わせしておくことで、よりバシっとしたアンサンブルができるようになるはずです。

まとめ

アンサンブルのクオリティ向上のため、スコアリーディングは非常に有効なので、やっておいて損はない。
団員一堂に会し、以下の手順で行う。

1.役割毎に色を付ける
2.演奏に活かすための意識合わせ

 ・メロディがどこパートか
 ・フレーズの引き継ぎ元・先の確認
 ・同じ動きをしているパートと、音量的優劣
 ・リズム難所の目印確認

そんなに重く考えず、「どこに花を持たせるべきか」だけでも意識が合うと、アンサンブルは段違いに良くなりますよ。
あと、かつてスコアリーディングをやったときに、あまりギターアンサンブル経験のない人から
「こうやって考えればいいんですね」
って言われたのが新鮮で、その後アンサンブルがグッと良くなったのを覚えています。

ちょっと齧った人間が「見りゃわかんだろ」と思いがちなことも、初心者にとっては大きく成長するきっかけだったりしますので、スコアリーディングをやってみてはいかがでしょうか。

…と、余談ですが、ギターアンサンブル編曲を行われる方は、市販のギターアンサンブル楽譜集を時々でも読んでおくと良いと思います。
私事ですが先日割と最近のアンサンブル譜を読んでみたところ、個人的には「こんなんプロはやらないんだろうなー」と思っていた手法が思いっきり使われていて、
「あ、いいんだ(安心)」
と新たな学び(?)も得られました。
編曲の手法・スキルを学ぶにも、スコアリーディングは有効かと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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